2009年3月6日刊行! 伊豆の風景を読み解く地質図
2009年3月6日初版発行 著者/小山真人 発行所/伊豆新聞本社 発売元/静岡新聞社
絵画表現・製図/萩原佐知子(株式会社チューブグラフィックス) 印刷/ジャーナル印刷株式会社
協力 伊東市、伊東市教育委員会、池観光開発(株)大室山登山リフト、NPO法人まちこん伊東、静岡大学防災総合センター
Copyright M.Koyama Printed in Japan
製作・刊行にあたっては,以下の方々の多大な助力も得ました。ここに記して感謝します:早川由紀夫(群馬大学),野村正弘(駿河台大学)
マップケース
地図面(変形A2判)
解説面(地図面の裏面:変形A2判)
火山からの贈りもの〜火山がつくった伊東の風景
伊東の大地には火山の恵みがあふれている。火山に祝福された土地だと言ってもよい。もし、伊豆東部火山群が噴火していなかったら、伊東の大地はどんな姿になっていただろうか? 上の立体地図から溶岩流や火山体を取り去った後の地形を想像してほしい。伊豆高原や城ヶ崎海岸が存在しないことになり、場所によっては海岸線が2km以上後退してしまう。伊東市は、山の急斜面と海岸にはさまれた寒村のままだったに違いない。火山が誕生し、せっせと溶岩を流してくれたおかげで、陽光が降りそそぐ広い土地がつくり出されたのだ。
火山の恵みは他にもある。火口の中に水がたまった一碧湖は、とっておきの憩いの場所を私たちに提供してくれた。火山特有の良質の水は、伊東市の上水道の源でもある。そして、火山のもつ地熱によって温泉がわき出している。火山がつくった石材や鉱産資源は、古くから採掘されて私たちの暮らしに役立てられてきた。
こうした恵みは普段なかなか意識できないが、少しだけ知識があれば、見慣れた風景の中に火山の息づかいをたくさん見つけることができる。このマップはそのための手引き書となるだろう。
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