伊豆新聞連載記事(2011年5月8日)

伊豆ジオパークへの旅(48)

伊豆ジオパークの目標(8)ジオパーク関連商品の開発

火山学者 小山真人

 ジオパークを盛り上げつつ地域経済を活性化するため、公式ロゴマークやキャラクターを利用したさまざまな土産物や商品の開発が必要であり、地域住民のアイデアや技術の見せ所でもある。実際に各地のジオパークでは、さまざまな企画商品が開発・販売され続けている。
 それらは、Tシャツ、ジャケット、帽子などの衣類、マグカップ、ワッペン、トートバッグ、携帯ストラップ等の小物、クリアフォルダなどの文具、絵はがき、ビデオ作品、ポスター、カレンダー等の作品類、ぬいぐるみ、おもちゃ等の玩具、食品・飲料やレストランメニューなどの多岐にわたっている。
 こうした商品開発には、可能な限り地元の特産物を使用することが地域振興のために望ましいだろう。逆に、その特産物が、実はその土地ならではの地形や地質環境に育まれたもの、つまりジオパークのテーマそのものである可能性もある。その場合は、そのことを鮮明に打ち出したジオパーク関連商品として大いに宣伝してほしい。すでに、伊豆の特産物としてよく知られたものの中に、伊豆独特の「ジオ」に育まれたと考えられるものが数多くある。これらには「伊豆半島ジオパーク関連商品」などの統一したデザインのラベルと解説文を付けて販売し、地域を盛り上げていきたいところである。



ジオとの関連がある程度判明している伊豆半島の特産物の例

 

山陰海岸ジオパークの関連商品の数々。右上のイラストは、玄武洞の柱状節理にちなんだ公式キャラクター「玄さん」。

 

ジオパークに関連した伊豆の特産物の例。伊東市の「げんこつ山の里水」。天城山系の湧水をペットボトルに詰めた製品である。


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