■寛政四年(1792)地震と崩壊

 嘉永四年(1851)に成立した史書『野史(やし)』に「(寛政四年六月)二十九日丙申,江戸地震,是夜,震富士山,巌石飛死者二十餘人」とある(武者,1943b).また,つじ(1992)によれば,甲府の『坂田家日記』他に寛政四年六月二十九日(1792年8月16日)午前九時頃に甲府から江戸にかけて強い地震があり,富士山に落石が生じて登山客に20名ほどの死者が生じたとある.『坂田家日記』は全文のコピーが山梨県立図書館にあり,同時代記録と思われるので信頼すべきである.


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